三宅郁美料理サロン - Le Tablier Blanc(ル タブリエ ブラン)

Le Tablier Blanc

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三宅郁美のエッセイ|Ikumi Miyake's Essay

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Vol.9
個人輸入体験記
写真 15年前のパリ滞在時から夫が欲しがっていた椅子は1930年頃のアールデコの独り掛けソファー。
 その後もパリに行く度にSHOP巡りで物色は続き、熱い眼差しを送っておりましたが、この度とうとう念願の椅子を手に入れることに。
 彼の頭の中では、明確な色・形が出来上がっているので、決めるのも早いものです。
 さぁ、輸送の段になり。パリでも長く営業をしている日系の「○通」「ヤ○ト」にお願いすれば輸送から税関手続き、SHOPから東京の自宅まで何の問題も無いことは何回もの海外引越し経験者ですからガッテン承知。但し、値段を気にしなければ・・の話です。
 折角パリまで来て自分で買うのだから輸送料なども節約し、税関手続き等も自分でやってみようではないか、エ〜い!それも勉強だい。と、フランス滞在中あれほど痛い目にあった「フランス人のサーヴィスに対する概念」にまたまた挑戦してみる事を決意!!
 現地の輸送業者を手配し、出航日などをそのつど詳しく連絡する、1ヶ月で着くという言葉を信じて書類を作り、帰国の途に。
 帰宅後、電話・FAX・メールで催促したのはもちろんでしたが1ヶ月たっても無しのつぶて。
 最初は、「ホントに着くかしらね?」と笑い話に楽しむ余裕。その後は不安。またまた1ヶ月が過ぎ、とうとう怒りだした頃に「船が出ます」の連絡が有り。「今度は着くでしょうね」と楽しみに更に1ヶ月を待ちました。やはり、「安い」とはこんなものでしょう・・・。

写真日本の船会社から「到着した」と連絡が入ったときは、嬉しさの余り夫婦で「握手」などして「ヤレヤレ。おめでとう」と胸を撫で下ろしました。
 この時はこれで全て済んだ事だと思い、これ以上に大変な事が待っている等とは想像だにしませんでしたから・・・。
 大きすぎて、用意したワンボックスカーに入りきらない木箱にト・ホ・ホ。途方に暮れ・・てもしかたないからどうにかしなくちゃ。どうしたらいいのでしょう。人間困ったときには恥じも何も無いものです。倉庫で荷受していたトラックのお兄さんを拝み倒して急なバイトを頼み、大井税関→倉庫で荷受→お台場の東京税関とたらい回し状態の手続き(個人輸入では必要不可欠なコースです)を終了。お台場東京税関で、木箱を壊してワンボックスカーに移して運び、長い一日が終わりました。夫が満足気に椅子に座っている姿を見ると、税関職員さんの「壊した木箱、アンコも釘も残さずキレイにお持ち帰りくださいね」という優しい言葉が思い出される今日この頃です。

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